性機能障害には、性欲や勃起、性交・射精・オーガズムのどれかひとつが欠ける場合を指し、ED(勃起障害)と射精障害に大別されています。そして、EDは病気や心の悩み(心因性)などの原因によって細かく分類されています。

体の状態や心理的要因などでタイプが分かれる

EDは大きく分けて「心因性」と「器質性」の2種類がありますが、その他にも「混在型」と「その他の原因」とに分類されます。

器質的なEDは陰茎そのものに原因があったり、神経や血管、内分泌等、体のどこかが悪くなることによって起きます。心因性(機能的)なEDでは、勃起に関する物理的・肉体的な機能は正常なのに、精神的な要因が影響して性交に至ることができないものを指します。

混在型EDに関しては、その原因が心因性(機能的)と器質的の両方に該当しているか、そのどちらともいえないものを指し、その他の原因によるEDは、薬物による一過性のものや、脳幹機能の障害等、病態がはっきりしないものを指します。

ED(勃起障害) 器質的 加齢にともなう生活習慣病によるもの
陰茎の形成異常などによるもの
神経系の異常によるもの
血管のはたらきの異常によるもの
内分泌(ホルモン)の異常によるもの
その他
機能的 心因性(緊張・ストレス・疲労など)精神病性(うつなど)
混在型 糖尿病腎不全泌尿器系統の疾患
外傷・手術など
加齢
その他
その他 薬物脳幹機能障害など
射精障害 射精もオーガズムもない 心理的要因脳脊髄・未梢神経などの障害
オーガズムはあるが射精がない 逆行性射精
射精までの時間が異常 早漏・遅漏
射精はあるがオーガズムはない 脳神経障害前立腺・尿道などの炎症

器質性ED

最近の器質的EDに多いのは、加齢に伴う肥満や糖尿病、高血圧等の生活習慣病によるものです。これは、食の欧米化によって肥満体質が増えたことや、運動不足によるものが影響しているといえます。

その他には、陰茎そのものに異常が見られる場合や、中枢神経や末梢神経(勃起中枢のある脊髄の中の仙髄の末梢神経の損傷)・脊髄神経等の神経系の異常、勃起に必要な血液を送るための血管に異常があるものと、下垂体や性腺等からのホルモン分泌に異常がある内分泌異常によるものと、これらの5つに分類されます。

加齢(老化)によるED

ちなみに、EDの原因として誰にでも訪れるであろう原因が、加齢に伴う勃起機能や性的活動性の低下です。老化による性機能の低下の原因はひとつだけではないのですが、肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症、心臓病などの生活習慣病は大きな原因と考えられています。

そして、これらの原因を改善するための治療薬には、男性性機能を低下させる副作用を持つものもあるのです。さらに、加齢にともなって陰茎海綿体の白膜が弱くなり、勃起しても満足できる硬さや太さになりません。

もう一つは、加齢に伴い、精巣で産出される「アンドロゲン」という男性ホルモンの量が少なくなります。この男性ホルモンの低下も、EDを引き起こす原因になると言われています。

心因性(機能的)ED

機能的EDには、心因性によるものと精神病性の二つに分けられます。一般的には「心因性ED」と、ひとくくりに表されることがあります。

心因性のEDは、「性的な問題」が原因の場合と、「性的な問題以外」が原因の場合とに分けられます。性的な問題としては、新婚時の緊張や過去の性交時に失敗したことによる「トラウマ」的な恐怖心、性への罪悪感や羞恥心、自信の喪失等が挙げられます。

性的な問題以外としては、転勤や転職、退職等の環境の変化に対する不安やストレス等があります。

そして、精神病性のEDには、うつ病や結合失調症等が原因として挙げられます。

混在型ED

このページの冒頭にも触れましたが、混在型EDはその原因が心因性(機能的)と器質的の両方に該当しているか、そのどちらともいえないものを指します。

具体的には、糖尿病患者がEDを訴えた場合、糖尿病が原因の末梢神経障害によるEDと考えがちですが、詳細な検査を行なってみると、勃起機能に異常はなく、患者自身が「糖尿病になるとEDにもなると思い込んで性交がうまくいかない」というケースも報告されています。

また、糖尿病のほかにも腎不全、泌尿器系統の疾患、外傷や手術、加齢などが混在型のEDの原因になることがあります。

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