低容量・避妊ピルには、一相性や二相性、三相性ピルといった種類がありますが、この記事ではこれらがどういったものかを説明していきます。

まず、エストロゲンとプロゲストーゲンの配合剤である低用量ピルには、現在二つのタイプのものがあります。それが、「一相性ピル」と「段階型ピル」です。

一相性ピル

一定量のエストロゲンと一定量のプロゲストーゲンからなるのが「一相性ピル」で、21錠のピルを飲み続け、その後、7日間の休薬機関を置きます。これを一周期として繰り返す方法です。一相性ピルの中には、7日間の休薬期間中に「飲み忘れ防止」として、プラセボと呼ばれる偽の薬(鉄剤やビタミン剤など)を入れて、合計で28錠を服用し続けるものもあります。

段階型ピル

二相性、または三相性ピルのことを「段階型ピル」と呼びます。これは、一周期中のエストロゲンとプロゲストーゲンの用量を二相、あるいは三相に変化させて、全体としてホルモン用量を減量したものです。

一相性では21錠すべてが同じホルモン配合比であるために、飲み間違いがないという利点があります。

一方、段階型ピルはホルモン配合比を生理的なホルモンの動きに近づけているため、女性の体にやさしいピルとしての評価を得ているのですが、その反面、服用する順序が決まっており、指示通りに服用しなければなりません。

順番を間違って服用してしまことで、破綻出血といった不正性器出血が起こったり、避妊効果そのものにも影響を及ぼす可能性が高まります。また、周期を延長させるような時には、一相性ピルでは七日間の休薬期間を取らずに続けて次の周期分のピルを服用すればいいのですが、段階型ピルの場合には周期の調節性には必ずしも適していません。

注意点

服用のミスで起こる妊娠のリスクはいずれも同程度ですが、特に段階型ピルでは、服用の初期はプロゲストーゲン量が少なく排卵抑制効果が低いので十分な注意が必要です。いずれにせよ、それぞれに一長一短があるということです。

低用量ピルの場合には七日間の休薬期間中に卵胞の発育がみられますので、服用初期の飲み忘れなどにより休薬期間が延長されると、卵胞は急速に発育し排卵の危険性があることに十分注意を払わなければなりません。

エストロゲンとは?

エストロゲン(米: Estrogen, 英: Oestrogen, 独: Estrogene)は、ステロイドホルモンの一種。一般に卵胞ホルモン、または女性ホルモンとも呼ばれる。 エストロゲン(米: Estrogen)の語源は、ギリシャ語の“estrus(発情)”と、接尾語の“-gen(生じる)”から成り立っており、エストロゲンの分泌がピークになると発情すると言われたことに由来する。

プロゲストーゲンとは?

プロゲストーゲンは、プロゲステロン(黄体ホルモン)及びそれと同じ作用を持った物質の総称です。簡単には、人工的に合成したプロゲステロンです。プロゲスチンとも呼びます。

プロゲステロンは天然のホルモンで、卵巣黄体、副腎皮質、精巣、胎盤などから分泌します。プロゲストーゲンは、17αーOHプロゲステロン誘導体、テストステロン誘導体、エストレノール誘導体、19-ノルプロゲステロン誘導体、レトロプロゲステロン誘導体などの薬理作用が異なる合成化合物で多くの種類があります。

プロゲストーゲンは、その種類によって子宮内膜や体温に対する作用が異なります。また、プロゲステロンは肝で不活性化されるので、経口投与は無効であるのに対してプロゲストーゲンは経口投与が可能であり、経口避妊薬の主成分となっています。

病院では、月経異常や卵巣機能不全の治療薬、または避妊薬として利用されています。プロゲストーゲンはプロゲステロンの人工的な合成化合物です。それゆえ、大量に作り出すことが可能で、薬の大量生産をも可能にしています。